反政府勢力支援 米国、欧州諸国、トルコ、サウジアラビア, イスラム教シーア派大国のイランは、中東における覇権を確立しようと躍起になっています。隣接するイラク、シリア、レバノンを結ぶ「シーア派の弧」を構築しようとしているのです。, イラクはシーア派が政権を握り、レバノンではシーア派組織ヒズボラが展開しています。そして、シリアはイラクとレバノンの中間にあり、イランが、シリアのシーア派系アラウィ派のアサド政権を支える理由となっています。, イランはシリア内戦発生以来、アサド政権に数十億ドルの支援を送り、作戦立案にあたる軍事顧問、民兵をそれぞれ約2000人派遣してきました。まさに、宗派対立の「主役」を担っているとも言えます。, シリア北西部タルトゥスにロシア艦船の補給拠点となる基地があります。地中海での重要な活動拠点であり、その存続、維持がアサド政権支援の最大の狙いとなっています。, 自由や民主主義を重視する立場から反体制派勢力を支援しています。アサド政権は独裁体制であり、シリア国民にとって自由も民主主義も保証されていないとの立場です。, オバマ前政権が武器を提供したのに対し、トランプ政権は一時、武器供与を停止していましたが、アサド政権が反体制派拠点に化学兵器を使用したとして、アサド政権の軍事基地、施設を空爆しました。, トランプ政権は2017年4月、単独で巡行ミサイル・トマホークでアサド政権の軍基地などを砲撃しましたが、2018年4月には、フランス、イギリスと共同でアサド政権の軍事基地、施設を攻撃しました。, シリア国内の対立に、周辺国が介入して、内戦は複雑化しましたが、この混乱に乗じて、一時、シリア北部で勢力を拡大したのがイスラム過激派組織「イスラム国」です。中東におけるイスラム国家樹立を目指す過激派組織で、さらにシリア内戦の混乱に拍車をかける結果になりました。, ただ、2015年にロシアが介入、反「イスラム国」では米国、欧州諸国も協調したため、「イスラム国」は2017年10月、北部ラッカを、11月には東部デリゾールをそれぞれアサド政権軍に明け渡しました。, 2018年から2019年にかけても、ロシア軍をバックにしたシリア政権軍や、欧米軍の攻勢で、イスラム国勢力はシリア東部のバグスに追い込まれ、組織消滅に近づいています。, 米国のトランプ大統領は2018年12月、シリア駐留米軍(約2000人)を全面撤退させる方針を表明しましたが、イスラム国復活の恐れを懸念する声も強く、2019年2月、平和維持活動に従事する200人規模の兵力を残留させる方針に転換しました。, 死者は2018年12月までに、約37万人となりました。うち3分の1が民間人です。行方不明者は16万人に達しています。避難民は近隣諸国を中心に約568万人、国内では660万人となっています。シリアの人口が約1850万人ですから、すごい数です。, では、解決策はあるのでしょうか、戦況は、イスラム国の占領地域をアサド政権軍が奪還したことで、国土の約6割を支配し、優位に立っていますが、内戦終結への展望は見えていません。避難民のシリアへの帰還もほとんど進んでいません。国土復興も、インフラ整備だけで4000億ドル(約45兆円)が必要であり、見通せない状況です。国連安保理も、ロシアの拒否権行使で、有効な政策を打ち出せず機能しなくなっています。, 北朝鮮のミサイル技術はどこまで進展? ミサイルの種類、射程は? 日本への脅威は深まる, 英国のEU離脱問題 ハードブレグジットかソフトブレグジットか 今後、EUとの交渉はどうなるか, 読んでおきたい注目の国際NEWS記事 地方紙・神奈川新聞の国際面を読む 最近では、国連の潘事務総長との単独会見記事に注目, フランス大統領選の予備選で中道・右派の統一候補に決まったフィヨン元首相 プロフィール(横顔)は?, 読んでおきたい注目の国際記事 グーグル、AI(人工知能)に軸足 対話アプリや音声認識端末 ポストスマホにらむ 2016年5月20日 日経新聞, 池上彰さんが分析する2017世界情勢 著書「一気にわかる!池上彰の世界情勢2017」 想定外を想定する トランプ旋風は?, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。, 丸の内イルミネーション2020-2021 日程や場所、点灯(ライトアップ)時間は?, 東京クリスマスマーケット2020in日比谷公園 おすすめの料理や食べ物は? アクセスは抜群, 国際ジャーナリスト・ブロガー。 新聞社で国際報道に携わる。欧州やアジア諸国に約15年間駐在し、各国の政治、経済、社会、文化問題などを取材する。退職後の2016年春、フリーの国際ジャーナリストとして独立。専門は、国際政治、欧州統合、フランス政治、核問題など。海外で生活すると、日本には、いいものがたくさんあることにも気づきます。そんな日本の魅力も伝えていきたいと思います。街を歩いて、本や新聞を読んで、日本の魅力を新発見したいと思います。, Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます), 欧州議会選挙のやり方は? イギリスのEU離脱問題はどう影響するか 【わかりやすく国際ニュース】, 新聞スクラップのやり方 電子版の場合 検索力を活かす 7つのポイントに注目 【情報力アップ】, 木枯らし1号、冬将軍とは? 2020年はいつ? 発生の条件に注目 季節に関する言葉には、独特の深みが, 情報カードの使い方 発想が発想を呼ぶ その方法を7つのポイントで解説! 【情報力アップ】. 2011年に始まってから、いまだに終息の兆しが見えない「シリア内戦」。多くの犠牲者や難民を出しています。この記事では、シリアの歴史を振り返りながら、内戦の原因や流れ、代理戦争となった構図などをわかりやすく解説。また、もっと理解を深めることができるおすすめの関連本も紹介していきます。, 2011年3月から始まった「シリア内戦」。きっかけは、2010年末から2011年のはじめにチュニジアで約1ヶ月間続いた「ジャスミン革命」と呼ばれるものです。, 26歳の青年モハメド・ブアジジが、政府への抗議を表すために焼身自殺を図り、20年以上大統領を務めていたベン・アリーが亡命、政権は事実上崩壊しました。抑圧的な独裁者が長期政権を敷くアラブ諸国に、大きな影響を与えます。, エジプトではその数日後から反政府デモが発生。翌2月には30年以上続いたムバラク大統領の独裁政権が倒れ、リビアでも40年以上続いたカダフィ政権に終止符が打たれました。これら国境を超えた大規模な反政府運動を、「アラブの春」と呼びます。, アラブの春の波は、もれなくシリアにも届きました。初期はデモ行進やハンガーストライキなど市民による抵抗運動でしたが、毎週金曜日におこなわれる礼拝のたびにインターネット上でデモが呼び掛けられ、運動は過激化していきます。, 2011年3月15日、シリア各地の都市で一斉にデモがおこなわれ、抗議者と治安部隊が衝突。この日がシリア内戦の始まった日だとされています。, 反政府側の要求は、すべての政治犯の釈放と、抗議者を殺害した者への裁判の実施、令状なしで容疑者を拘束できる「非常事態法」の撤廃、汚職の根絶、さらなる自由です。, 政府側は、政治犯の釈放や非常事態法の撤廃、内閣の辞職など要求の一部を受け入れて譲歩を示しましたが、市民の行動は収まりません。政府側が軍を投入して鎮圧を図ると、市民も武装して対抗するようになりました。, さらに、政府軍の大佐だったリヤード・アスアドが離反し、「自由シリア軍」という反政府武装勢力を結成。兵士たちも次々に合流しました。「政府」対「市民」という構図から、「政府軍」対「反政府軍」という構図へ発展し、シリア内戦が深刻化していったのです。, 内戦が始まってから8年が経った、2019年3月15日に発表されたイギリスの監視団体の報告によると、シリア内戦による死者は約37万人、難民は約1300万人にのぼると考えられています。内戦前の人口が約2250万人だったので、実に約6割の人が難民になっている計算。その後も犠牲者の数は刻々と増加しているのが現実です。, シリアの正式名は、「シリア・アラブ共和国」。1946年にフランスから独立する形で建国されました。北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノン、南西にイスラエルがあり、国境を接しています。, 国民の90%はアラブ人が占め、クルド人が8%、その他はアルメニア人やギリシア人、アッシリア人、北コーカサス系民族、南トルコ系民族などで構成される多民族国家です。, イスラム教スンニ派がもっとも多く人口の約70%を占め、その他はアラウィー派などイスラム教他宗派が約20%、キリスト教系のシリア正教会などが約10%、その他少数ながらヤジディ教などの信者がいます。, シリアは1963年からバアス党の独裁政権が統治してきた国です。前年の1962年に出された非常事態宣言の効力が継続しています。1970年以降はハーフィズ・アル=アサド、バッシャール・アル=アサドという親子2代が大統領となり、表現・結社・集会などの自由が制限され、人権に関して「世界最悪の部類」といわれる状況でした。, ハーフィズは、シリアにおいて少数派であるアラウィー派。貧困家庭の9番目の子どもとして生まれ、16歳でバアス党に入党しました。ソビエト連邦で訓練を受け、シリア空軍の軍人となります。国防相や空軍司令官を歴任し、1970年のクーデターで政権を掌握。大統領となった人物です。, 息子のバッシャールは、ダマスカス大学の医学部を卒業し、軍医として働いた後、ロンドンに留学。この時に、後に妻となるアスマーと出会いました。アスマーはイギリスで育ったスンニ派シリア人です。, もともとはバッシャールの兄で軍人だったバースィルが後継者になると予想されていました。バッシャール自身はさほど政治に興味がなかったそうです。しかしバースィルが交通事故で亡くなったため、急遽帰国。軍に入隊して立て続けに昇進し、2000年に父のハーフィズが亡くなると大統領に就任しました。, 少数派であるアラウィー派のアサド家は、多数派であるスンニ派の反乱を抑えるため、バッシャールの弟のマーヘルを、大統領の身辺を守る「共和国防衛隊」や、陸軍の精鋭部隊「第四機甲師団」の指揮官に任命。さらに義兄のアースィフ・シャウカトを陸軍参謀副長にするなど、治安部隊や軍を身内で固めました。, アサド家が少数派出身であること、バッシャールが父や兄と異なり軍歴や政治経験がなかったことは、シリア内戦が激化した大きな要因だと考えられています。彼の政治基盤は決して盤石なものとはいえず、政権を維持するために、弱腰と見られないようあえて毅然とした態度をとる必要があったのでしょう。, 「政府」対「市民」から、「政府軍」対「反政府軍」に形を変えていったシリア内戦。しかし現在は、そこに大国の思惑が絡みあう複雑な代理戦争にまで発展しています。では、シリア内戦に関わっている主な勢力と、その背後にいる国を確認していきましょう。, バッシャール大統領が率いる政府軍を主に支援しているのはロシアです。両国はソ連時代から友好関係を築いていて、ソ連が崩壊した後も、地中海沿岸のタルトゥース港をロシア海軍が補給拠点とし、駐留してきました。, シリア内戦が開戦してからも、ロシアは一貫して政府側を支援し、2015年9月以降は直接的な軍事介入もしています。これによって中東における主導権をアメリカから奪い、影響力の増大を目論んでいると考えられています。, 政府軍側にはそのほか、パレスチナの「パレスチナ解放人民戦線総司令部」、イラクの「マフディー軍」、イエメンの「フーシ派」、レバノンの「ヒズボラ」など中東各国を拠点とする武装勢力が参戦。これらの組織はいずれも、イランの影響下にあると考えられる武装組織です。, イランはイスラム教シーア派の盟主であり、反米・反イスラエル・反スンニ派などシリアと共通点も多いです。1980年代に起きた「イラン・イラク戦争」では、中東諸国の中で唯一シリアだけがイランを支援したという歴史もあります。, イランはシリア内戦に、影響下の武装組織だけでなく、イランの正規軍である「イスラム革命防衛隊」や民兵組織「バスィージ」も投入し、政府軍を支援しているそうです。政府軍がこれだけの長期戦を持ちこたえている理由は、このようにロシアやイランから援助を受けているからだといえるでしょう。, また政府軍は、北朝鮮、イラク、ベラルーシ、エジプトなどから武器援助を受け、ベネズエラ、アンゴラ、中国からも間接的な支援を受けています。, 代表的な勢力と考えられているのが、先述した「自由シリア軍」です。政府軍から離反した兵士を中心に組織されていて、アメリカ、サウジアラビア、トルコなどから支援を受けています。, しかしアメリカは、シリア国民の多くにとって敵であるイスラエルの友好国。憎悪の対象であることに変わりはなく、アメリカの支援を受ける自由シリア軍の人気は、決して高くはありません。, また自由シリア軍が、アルカイダ系のアル=ヌスラ戦線や、ムスリム同胞団などのイスラム過激派組織とも同盟を結んでいるので、アメリカとしても武器の流出を懸念して支援がしづらい状況にあり、徐々に弱体化が進んでいます。, 小さな勢力まで含めると際限がないといわれるほど乱立しているイスラム教スンニ派。そんななか、アブー・バクル・アル=バグダーディーのもとでイスラム国家の樹立を求め、台頭したのがISILです。シリア領内の都市ラッカを制圧し、最盛期の2014年には、シリアとイラクにまたがって日本の国土面積にも近い約30万平方キロメートルを支配していました。, 彼らが台頭したことによって、シリア内戦はISILの打倒が中心的な課題となる新局面を迎えます。この戦いでは、アメリカがクルド人系の組織を支援しました。シリアでは自治政府の軍事部門であるクルド人民防衛隊を援助。またイラクでは自治政府の軍事組織を援助しています。, しかしクルド系の組織が支援されたことは、その影響が国内の独立派に波及することを警戒するトルコを刺激。トルコの軍事介入を招いてしまうのです。, 2018年12月にアメリカがシリアからの撤退を発表すると、クルド人民防衛隊はトルコに対抗するために、敵だったシリア政府軍との関係を親密化させています。, このように、アメリカやロシアなどの超大国だけでなく、イランやサウジアラビア、トルコなど中東地域の思惑が絡むシリア内戦。同盟関係も頻繁に入れ替わり、文字通り「昨日の友は今日の敵」の状態に陥っているといえるでしょう。, 2019年3月時点で、約1300万人の難民が出たシリア内戦。そのうち約560万人が国外に脱出したと考えられています。, しかし国外に逃れるための安全なルートがあるわけではなく、粗末な船にすし詰め状態になって海を渡らざるを得ないのが現状です。船が転覆し、大勢の犠牲者が出ることも頻繁にあります。, 難民の多くは周辺国に逃れ、トルコは約350万人、レバノンは約100万人、ヨルダンは約67万人、イラクは約25万人、エジプトは約13万人を受け入れています。しかしこれら受け入れ国も決して豊かではなく、難民を抱えることが大きな経済負担になっているのです。, その一方で先進国では、失業率の増加や治安の悪化を理由に、難民の受け入れに難色を示す世論が強くなっています。受け入れを示した政権が倒れたり、極右政党が台頭したりする例も増えているのです。, しかしそれでもドイツを中心とする各国が、これまでに100万人以上の難民を受け入れてきました。ドイツは約53万人、アメリカは約1万8000人を受け入れています。しかし世界第3位の経済大国であるはずの日本は、わずか十数人にとどまっているのです。, 日本国内では、独裁者は「悪」、民衆は「善」という構図で報道されることが多く、なぜ政府軍に協力する国があるのかわかりづらくなっています。しかし実際には、複雑な国際関係や民族、宗教などが絡みあい、単純な善悪論で語れるようなものではありません。だからこそ、解決がより困難になっているのです。, 2019年にISILがほぼ打倒されたことで、シリア内戦そのものが終わったかのような印象も見受けられますが、あくまでも無数にある糸のうちの1本を切ったに過ぎません。, 本書はそんな複雑なシリア内戦について、建国や開戦前の歴史にも触れつつ、わかりやすく推移を解説した作品です。流れを知るだけでなく、解決するためにはどのような道筋があるのか、それがどれだけ難しいことなのかを考えるきっかけになるでしょう。, ダマスカス近郊のダラヤは、シリア内戦のきっかけとなった暴動が起きた町のひとつです。内戦が激化する2015年には、政府軍に包囲され、爆弾が降り注いでいました。, 本書は、死の恐怖や飢餓に直面しながらも、瓦礫の下から本を集め、秘密の図書館を作りあげた人々のノンフィクションです。この活動に携わった若者たちは、内戦が終わったら返却できるようにと、集めた本の1ページ目に持ち主の名前を書いていました。, 本を読むという行為は、絶望的な状況下での希望となり、癒しとなり、多くの人々を救ったでしょう。残念ながら政府軍によって破壊されてしまいますが、その後は巡回図書館という形で志が引き継がれているそうです。生まれ育った町が壊され、愛する人が爆撃で吹き飛ばされる日々のなかに、一筋の光を見出させてくれる話です。. ベイルート:9年近くにおよび37万人以上の命を奪っているシリアの紛争。その2019年の年間死者数はこれまでで最も少なかった、とシリア人権監視団は述べた。.

クルド人勢力の影響力拡大を嫌うトルコがシリアに対する本格的な越境攻撃を繰り返す一方、クルド人の後ろ盾であった欧米はトルコの軍事行動を黙認。2018年末にはトランプ大統領がアメリカのシリアからの撤退を示唆するに至り、YPGはアサド政権に軍事支援を要請。国土の南西部で反体制派制圧を成功させ戦力に余力が出来ていたアサド政権もYPGの要請に応え援軍の派遣を決定した事でクルド人勢力とアサド政権が急速に接近しつつあり、それに伴いロシアを仲介してYPGが制圧した反体制派支配地域のアサド政権への移譲とその見返りにPYDによるロジャヴァの自治承認を求める交渉が進められている。, シリア内戦によってレバノンの貿易・観光・投資は大きな打撃を被った。公共支出は増加し、深刻な経済的な打撃を受けている。世界銀行によると、シリア内戦によるレバノンの損失は2014年時点で25億米ドルにのぼり、同年末までに約17万人のレバノン人が貧困に陥るおそれがある。国民の賃金は下がり、家計を圧迫している[489]。, レバノンには2014年の時点で約115万人もの難民(シリア人以外を含む)を受け入れた、世界第3位の難民受け入れ国である[482]。2014年現在、レバノン住民の約4分の1がシリアから逃れてきた難民で、全人口に対する難民の割合は世界で最も高い。保健医療・教育・電力・水道・衛生設備などの公共サービスへの需要は高まっているが、全土でインフラが限界に近づきつつある。衛生・ごみ処理の退廃が深刻化し、病院は疲弊し、給水は滞っている。「レバノンの国民は極めて寛大な心でシリア難民を受け入れてきたが、支援は限界に近づいている」(国連難民高等弁務官アントニオ・グテーレス)とされている[489]。, 在レバノンのシリア難民には子どもが多く、レバノンの学校は10万人以上のシリア難民の子どもたちを受け入れてきた。しかし就学年齢に達しているシリア難民の子どもは全体で40万人を超え、数の上では公立学校に通うレバノン人の子どもを凌ぐ。そのため多くの子どもは就学できずに働いており、女子は幼くして結婚させられている[489]。, 国内では内戦そのものが波及し、親アサド派と反アサド派の衝突が起きた[490]。隣国シリアの内戦に危機感を覚えたキリスト教徒やドゥルーズ派は武装化を進めるとともに、シーア派武装勢力ヒズボラに接近して生き残りを図っている[491]。, トルコはレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領のもとで高い経済成長を実現し、「ゼロプロブレム外交」によってアラブ諸国との貿易額が上昇していた。しかし、2011年以降はシリア内戦によって流通が滞り、トルコの経済成長が鈍化する[492]。, トルコは2014年時点で159万人の難民(シリア人以外を含む)を受け入れ、数の上では世界最大の難民受入れ国となる[482]。, トルコは反体制派を支援し、2015年時点で170万人のシリア難民を受け入れてきた。これに対して多くの難民を受け入れてきた国境付近の東南部を中心にエルドアン大統領のシリア政策に対する不満が大きくなり、2015年の総選挙でエルドアン大統領を支持する与党公正発展党(AKP)が過半数割れの敗北を喫した[493]。この事態を受けてエルドアン大統領はそれまでのクルド人武装組織への融和策、ISILへの傍観策を改め、両勢力に軍事的な攻撃を加えた。その結果、AKPへの支持は広がり、2015年11月の再選挙ではAKPが過半数を獲得した[494]。, 2016年8月末、トルコ陸軍は初めてシリア領内へ侵攻し、自由シリア軍とともにアレッポ県北東部国境地帯のISIL拠点を制圧した。, ISILの退潮と前後するクルド人勢力の拡大を防ぐため、トルコは2018年時点でもシリア北部への派兵を続けている。アサド政権への批判は続けているものの、同時にアサド政権を支持するロシア、イランとも連携している[495]。, 隣国ヨルダンでは、63万人以上のシリア難民の流入で、1年あたりの財政負担は国内送金(GDP)の6%に当たる25億ドル(約2900億円)に上るという, シリア内戦でイランはアサド政権を支援し、中東地域における影響力を拡大させていった。アメリカのオバマ政権は中東の安定化を図り、イランへの経済制裁を解除した。しかしイスラエルやサウジアラビアなどは、イランの国際社会に復帰に強く反発した[496]。, イランのアサド政権に対する支援額は数十億ドルに達し、軍事顧問2000人と民兵2万人を派遣している。アサド一族ら政権関係者の多くが信仰するイスラム教アラウィー派は、イランが国教とするイスラム教シーア派に近い。シーア派が多くイランが内戦に介入しているイラク、レバノンのシーア派組織ヒズボラと合わせて、イランは本土から地中海に至る影響圏「シーア派の弧」を形成している[497]。, 2018年5月、イスラエル国防軍は、イスラエルが実効支配するゴラン高原を攻撃したとして、シリア領内のイラン部隊を攻撃したと発表した[498]。, 2014年6月9日、シリアから浸透したISILによりモスルが陥落、街全体が武装勢力側に掌握された[499]。ISIL側はキリスト教徒やシーア派の市民を迫害し、彼らの大部分が市内から脱出した[500][501]。, モスル陥落によってイラク政府はスンニ派居住地域の一部に対する統治能力を喪失し、ISILの勢力圏に組み込まれた。さらに北部のクルディスタン地域も勢力拡大に乗り出し、キルクークを占領する。こうしてイラク国家は事実上、政府支配地域、ISIL支配地域、クルディスタン地域の3つに分裂した[502]。, 2014年8月11日、ISILの勢力が拡大する中、フアード・マアスーム大統領は挙国一致体制を作るため、マーリキーを排除し、連邦議会副議長ハイダル・アル=アバーディを次期首相に指名する方針を示す[503]。2014年8月14日、マーリキーは退陣を受け入れ、アバーディへの支持を表明した[504]。, その後、イラク政府は領内のISIL支配地域を奪回。2018年4月には、シリア東部のISIL拠点を越境空爆した。, 2013年、アメリカ大統領バラク・オバマは、アサド政権が反体制派に対して化学兵器を使用したとしてシリア空爆を試みた。しかし、直前になって断念するなど一貫性のない動きを見せ、中東地域に対するアメリカの影響力を低下させた[505]。, 2015年、ISILへの地上作戦を開始し[506]、アルタンフ基地(英語版)を設置するなどアサド政権に無断でシリア領内に米軍を駐留させた[507]。, 2015年、オバマ(民主党)はシリア難民の受け入れを表明した。これに対して共和党に所属する州知事を中心に19人の知事が受け入れ拒否を表明し[508]、当時2016年アメリカ合衆国大統領選挙で当選したドナルド・トランプはオバマ政権が受け入れた難民をシリアに送還する意向を示すなど、論争を巻き起こした[509]。, 2017年4月6日、トランプ大統領は、アサド政権が一般市民に対し、化学兵器を使用したとみなし、地中海に展開していた、アメリカ海軍の駆逐艦二隻より巡航ミサイルトマホーク59発を発射し、化学兵器使用に関わったとされる空軍基地などを攻撃したと発表した。シリア内戦でアメリカがアサド政権を直接攻撃したのはこれが初であった[510]。, 2018年4月13日、トランプ大統領は、アサド政権の関連施設への攻撃を指示し[511]、地中海に展開していた、アメリカ海軍の駆逐艦三隻よりトマホーク約100発を発射し、空爆に戦略爆撃機のB-1も参加させた。また、イギリス軍のトーネードとタイフーン、フランス軍のアキテーヌ級駆逐艦とミラージュ、ラファールも作戦に加わり[512]。, 2018年12月19日、トランプ大統領は、ISILを敗北させたとしてシリアに駐留する米軍を「速やかに」撤退させると表明した[513]。しかし反発から「ゆっくりと」撤退すると発言を修正した[514]。, 2019年2月21日、ホワイトハウスは撤退後も200人程度の平和維持軍を駐留する方針を発表し事実上無期限の駐留となった[515]。, ロシアは前身であるソビエト連邦時代からシリアと緊密な関係にあり、1980年にソビエト・シリア友好協力条約を締結し同盟関係にある。ソ連崩壊後も地中海沿岸のタルトゥース港をロシア海軍が補給拠点として駐留を継続していた。, シリア内戦では一貫してアサド政権を支持し、タルトゥースのほか新たにフメイミム空軍基地などを開設し、2015年9月からは直接的な軍事介入(ロシア連邦航空宇宙軍によるシリア空爆)を開始した。アメリカ軍などによるアサド政権やシリア駐留ロシア軍への攻撃を警戒して、地対空ミサイルや地対艦ミサイルを配備している。, 2018年4月時点で、ロシア連邦政府による公式発表でシリアには延べ4万8000人が派遣され、44人が死亡した。これ以外に、ワグネル社などロシアの民間軍事会社スタッフもシリアで活動しており、数百人が死亡しているとの見方もある。またロシアの野党ヤブロコは、シリアでの戦費を2018年3月までで2450億ルーブルと推計している[516]。, 2013年、アメリカはアサド政権が化学兵器を使用したとして、シリア攻撃を試みた。しかし、ロシアがシリア政府との交渉で化学兵器破棄計画をとりまとめ、攻撃を回避させた。この結果、『フォーブス』誌による「世界で最も影響力のある人物」の2013年番付で、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが1位に選出された[517]。, プーチン大統領は第70回(2015年)国連総会の一般討論演説でアサド政権への軍事支援を宣言、各国に連携を呼びかけた[518]。ロシア国民の多くはシリアへの軍事介入を支持し、プーチンへの支持率は過去最高の89.9%を記録した[519]。, 2015年11月には、シリアとトルコ国境付近でトルコ軍によってロシア軍機が撃墜されるロシア軍爆撃機撃墜事件が起こり、ロシアとトルコは対立する。ロシアと対立していたウクライナがトルコへの支持を表明した一方で、トルコ国内のクルド人政党人民民主党はロシアに接近した[520]。その後、トルコはロシアに謝罪し、イランを交えた3カ国で連携を深めることとなった。, ロシアはシリアへの軍事介入によってアメリカから主導権を奪い、中東地域への影響力を増大させた[505]。2016年2月、プーチンはシリアに派遣していたロシア軍の主要部分を撤退させると宣言した[521][522]。, シリアでの戦闘の激化により、ゴラン高原に派遣されていた自衛隊はシリア側での輸送任務を中止。さらに自衛隊の活動地域の政情も不安定となったことから、2012年12月になり、ゴラン高原から撤収した[523]。.

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