チューンナップに対する考え方は
ときに180度転換する

 このマシンを導入した2001年、オーストリアのウィンターシュタイガー社を訪れ、ワールドカップチームのサービスの現状を取材しました。すると、それまで我々の世界では常識と言われていた作業工程は、無意味であったり、逆にチューンダウンさせていることがわかってきました。常識は覆されるとはまさにこのことで、異次元のマシンの出現により、チューンナップに対する考え方は180度変わったと言っても過言ではないでしょう。当然のように、それから10年が経過した現在、技術はさらに進化し続けています。

 また、チューンナップの技術に重きが置かれていたサービスマンの仕事は、より多くのデータを収集することにウェイトが置かれるように変化しました。RIDでは、日本のチューンナップショップとしては初めてこのマシンを導入し、スキー場やスキースクール、選手の協力のもと、ストラクチャーのデータを数多くサンプリングすることができました。これにより、どのパターンがどんな性格なのか、マッチングはどこにあるのか、ということをある程度見いだすことができました。

 下の表は、それらのデータをもとに、ある条件において有効であることが認められたパターン群です。「基本的な適合範囲」欄、及びその内容をビジュアル的に模したマッチングマップを参考に、あなたがこの後使うストラクチャーを探してみてください。※細かい数値の設定については、RIDのデータをもとにご相談のうえ決定していきます。

グループ名 パターン名 イメージ 略称 基本的な適合範囲
シングル ツリー
TREES
TR GSLからDHまで、スピード系に適したパターン。角度を変えることで水分量のコントロールが可能。
ウェーブ
WAVES
WA
アルペンでは比較的スピードの低い技術系、基礎スキーに適合。扱いやすく万人向け。
ダイアゴナルクロス DIAGONAL CROSSED DC
従来からあるパターンだが、適合範囲が広く、技術系からSGあたりまで守備範囲となる。
シングル
※主にアレンジ用 
リアルライナー(細目)
REAL LINER(細目)
RL細 クロスカントリーなどの低速種目以外は水分コントロール用として使う。水分が少なければ細目。
リアルライナー(粗目)
REAL LINER(粗目)

RL粗
クロスカントリーなどの低速種目以外は水分コントロール用として使う。水分が多いときは粗目。
アレンジ用 ダイヤモンド
DIAMOND
DM ツリーやウェーブの上からオーバーラップすることで扱いやすさと適合範囲を拡げる効果がある。
セパレート TREES/REAL
LINER/TREES
TR/RL/TR 水分の発生が少ない時に使うパターン。高速系に限らず、ジャンプやクロスカントリーにもいける。
TREES/WAVES/TREES
TR/WA/TR
単品ウェーブよりも水分を速く排出させようとするパターン。水分の多い状況で乗りやすさを出す。
ミックス TREES + REAL LINER TR+RL ツリーの機能に水分保持をプラスさせたパターン。寒い場所、乾燥した雪には
WAVES + REAL
LINER

WA+RL
ウェーブの機能に水分保持をプラスさせたパターン。寒く乾燥した雪でかつスピードの低い種目に。
オーバーラップ TREES on DIAMOND TRonDM 単品ツリーよりも水分の発生が少ない状況でも合うようにしたパターン。操作性もマイルドになる。
WAVES on DIAMOND
WAonDM
単品ウェーブよりも水分の発生が少ない状況でも合うようにしたパターン。操作性もマイルドになる。
REAL LINER + TREES
on DIAMOND

RL+TR onDM
気温、雪温が低く、乾燥したスノーコンディションにおけるスピード系種目に適合するパターン。